回転機構付すべり支承
BSL
[Ball-point SLider]

回転機構付すべり支承BSL

特長

1.「回転機構」と「すべり機構」の直列構成  支持点の許容傾斜角 1/20 (rad)

  • 地震時の杭頭や柱頭の傾斜(回転)に追従し、すべり面は常に全面接触状態で安定したすべり性能を発揮します
  • 支持点(杭頭)の許容傾斜角=1/20(rad) 抜群の傾斜追随性能(回転性能)を実現

2.最適なすべり性能

  • すべり摩擦係数はμ≒0.03~0.04 (基準摩擦係数 μ0=0.033)
  • 最適レベルのすべり摩擦係数

    ・ 免震装置として適切な減衰性能(エネルギー吸収性能)  別置ダンパー不要

    ・ 杭に伝達される地震力  水平力=少し かつ 杭頭モーメント≒0

3.メンテナンスフリーの耐久性能

  • すべり面 : SUS304+フッ素コーティング焼付で塩水噴霧試験5000時間でも劣化なし
  • スライダー本体 : 常温亜鉛メッキ 厚さ150μm(規定値の2倍)以上で防護
  • 長周期地震動対策 : 実大動的試験で連続累積すべり量400mを確認、耐摩耗性も問題なし

4.優れた経済性

  • 杭頭傾斜角を抑制するための地中梁は不要です

    免震ピット基礎工事・掘削土工事の低減、擁壁工事も軽減

    工期短縮・コスト削減が可能

在来免震とBSL免震の比較

構成・機構

1.BSLの構成

  • BSLは、上側の「すべり受け材」と下側の「スライダー」で構成されています。
  • スライダーは下側の凹部材と上側の凸部材の曲率半径が大きく異なる2部品に分かれています。
BSLの構成

2. 許容傾斜角=1/20(rad)を実現できる原理

  1. スライダー構成 = 上部凸部材 + 下部凹部材
  2. 凹凸両部材の接触球面 = 曲率半径rとRが大きく違う(r≪R)
凹凸両球面中心での
360°方向完全ピン接触

3. すべり材接触部の全面接触条件かつ接触面圧の均一化・不変の秘訣

  1. 凹部材・凸部材の接触部 = 完全ピン接点
  2. 上部凸部材の軸剛性 = 剛体条件
  3. すべり材設置部 = 完全フラット面
これによって、支持点傾斜が発生しても
すべり摩擦係数不変・鉛直剛性不変
BSLのモデル図

基本仕様

大臣認定番号MVBR-0622
基準摩擦係数μ0=0.033
基準速度V0=300mm/s
基準面圧σ0=20N/mm2
装置サイズ120T, 240T, 400T, 600T, 900T, 1200T, 1500T, 1800TS, 2400TB
長期鉛直荷重(kN)1200, 2400, 4000, 6000, 9000, 12000, 15000, 18000, 24000
長周期地震動対応「長周期地震動に対する免震材料性能変化の評価法」
(回転機構付すべり支承BSL,BSL(A))
BCJ評定-IB0030-02

履歴曲線

BSLの履歴曲線