2段すべり型回転機構付すべり支承
BSL-WS®
[Ball-point SLider - Double Slide]
特長
1.「低摩擦すべり」と「中摩擦すべり」の2段階すべり機構
- BSL-WSは基本的構成を回転機構付すべり支承BSLと共通とし、すべり機構を2段階すべり仕様に拡張した装置です。
- 弱い地震動に対しては、「低摩擦すべり(μ=0.01~0.02)」で免震効果を発揮します。
- 強い地震動に対しては、「中摩擦すべり(μ=0.03~0.04)」に移行して建物の安全性を確保します。
2.上部構造体の応答性能向上
- 「弱い地震動(レベル0)」に対して応答加速度・応答層せん断力を約30%~40%低減
- レベル1~レベル2の強い地震動に対しては、BSLと変わらない性能を発揮します
構成・機構
1.BSL-WSの構成
- 基本的な構成は回転機構付すべり支承BSLと同様、「すべり受け材」+「スライダー」で構成されています。
- BSL-WSはすべり材の下面にもすべり面が構成されており、上下面が摩擦係数の異なるすべり面となっています。
上面 : すべり板(中摩擦) | 2μ = 0.03~0.04 |
下面 : 低まさつ板(低摩擦) | 1μ = 0.01~0.02 |
2. BSL-WSの2段すべり機構
- 地震時には、まずすべり材下面側の「低摩擦すべり面」が滑動します。
- 下面側のすべり領域である「低まさつ部(スライダー上面切削部)」の縁がストッパーとして機能し、低摩擦のすべり量を一定に制限します(両振幅で最大40mm)。
- それ以上の大きな地震動が作用した場合は、すべり材上面側の「中摩擦すべり面」での滑動へと移行します。
- 「中摩擦すべり面」はBSLと同じすべり性能となっているため、強い地震に対してはBSLと同等の免震性能を発揮します。
3. 「回転機構付すべり支承BSL」の高性能はそのままに
- 「回転機構」+「すべり機構」の直列構成で支持点の許容傾斜角 1/20 (rad)
- メンテナンスフリーの耐久性
- 地中梁不要の優れた経済性
基本仕様
大臣認定番号 | MVBR-0658 |
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基準摩擦係数 | 第1すべり摩擦係数 : 1μ0=0.017 第2すべり摩擦係数: 2μ0=0.033 |
基準速度 | V0=300mm/s |
基準面圧 | σ0=20N/mm2 |
装置サイズメニュー | 240T, 400T, 600T, 900T, 1200T |
長期鉛直荷重(kN) | 2400, 4000, 6000, 9000, 12000 |